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レジオネラ属菌を“増殖させず、検出されない状態を維持する” 画期的な除菌技術「レジ//エンド®」を開発 ~2種類の薬剤(「剥離タイプ」と「除菌タイプ」)によるシナジー効果で除菌効果を最大化~

2015年7月27日

    栗田工業株式会社(本社:東京都中野区 社長:中井 稔之)は、水処理薬品事業において冷却水系のレジオネラ属菌を増殖させず、不検出の状態を維持する画期的な除菌技術「レジ//エンド®」を開発しました。

    工場やビルなどに設置されている冷却塔では、循環水が増殖したレジオネラ属菌(*)で汚染されそのエアロゾル(霧状の細かい水飛沫)を人が吸引すると、「レジオネラ症(*)」という感染症を引き起こす可能性があります。
    厚生労働省の「レジオネラ症防止指針」では、レジオネラ属菌が検出(100CFU/100mL以上)された場合、直ちに清掃、消毒などの対策を講じるよう示されています。しかし、お客様からより安全性を重視して「レジオネラ属菌を増殖させない技術」に対する要望が非常に強く、当社ではレジオネラ属菌の除菌効果を大幅に向上する新たな技術開発に取り組んできました。

    このたび当社が開発した「レジ//エンド®」は、レジオネラ属菌の温床となるバイオフィルム(多様な微生物種より構成された集合体)を取り除く「剥離タイプ」の薬剤と、水中に浮遊するレジオネラ属菌を除菌する「除菌タイプ」の薬剤を併用することで、除菌効果を飛躍的に向上させるものです。
    「剥離」と「除菌」という異なる機能を持つ薬剤のシナジー効果を発揮するための最適な組み合わせを見い出し、除菌効果を最大化する画期的で新たなレジオネラ属菌処理技術の開発に成功しました。
    剥離タイプの薬剤は、その有効成分がレジオネラ属菌の温床となるバイオフィルムの内部まで深く浸透することで、レジオネラ属菌を含む微生物群の活性を大きく低下させ、冷却塔や配管内に付着するバイオフィルムを取り除きます。また、除菌タイプの薬剤は、高い除菌性能と即効性を併せ持ち、水中に浮遊したレジオネラ属菌を除菌することで冷却水中でレジオネラ属菌が生息できない環境を維持します。
    従来のレジオネラ属菌処理は、除菌剤を定期的に高濃度投入する方法が一般的でしたが、完全に除菌できずすぐに再増殖してしまうという問題がありました。これに対し「レジ//エンド®」はレジオネラ属菌が増殖できない環境をつくり、検出されない状態(10CFU/100mL以下)を維持することを可能としました。シナジー効果による高い除菌効果で従来より薬品使用量を低減でき、また金属に対する腐食性も極めて低いため特別な薬剤濃度制御装置も不要で経済的です。

    当社は、レジオネラ属菌に対して精度の高い検査から、検出された場合の除菌、その後の「レジ//エンド®」による発生防止まで、当社グループの総合力を活かしたワンストップのソリューションをご提供し、お客様にとって常に安心・安全な環境を実現していきます。

    • *レジオネラ属菌は好気性グラム陰性桿菌で、冷却水処理を行っていない冷却塔ではその4割に成育しているといわれる。本来は土の中で成育する菌だが、土埃等とともに冷却塔に混入・増殖する。この菌を含んだ冷却塔の飛散水(エアロゾル)を人が吸入すると、レジオネラ症(発熱や頭痛、呼吸困難など)といわれる感染症を引き起こす可能性がある。

    レジ//エンド®の現場での試験適用事例

     
     
     
     

     


     

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