栗田工業(本社:東京都中野区 社長:門田 道也)は、ボイラ水処理市場向けの新たなサービス契約「テレマックNEO™」の販売を開始しました。「テレマックNEO™」は、このたび独自開発した「逆浸透膜(RO)給水ユニット」と、スケール(*1)の防止および除去の効果を併せ持つ「ドリームポリマー®」配合の水処理薬品を組み合わせ、最新のセンシング技術を駆使することで、ボイラのエネルギーロスを最小化する水処理パッケージサービスです。当社では、ケミカル・プラントの技術力と創業以来培ってきたボイラ水処理のノウハウを活かし、お客様の付加価値を追求した本サービス契約を国内外で展開していきます。
ボイラ設備においては小型貫流ボイラ等での燃費性能向上に伴い、水処理の重要性が一段と高まっています。ボイラ給水に含まれる硬度成分がリーク(*2)することで、ボイラにスケールが付着し、熱交換の阻害や設備の障害によるエネルギーロスが発生します。そのため、スケールの付着を防止する水処理薬品が欠かせません。当社は2014年にボイラ水中の硬度成分を分散させる機能に加え、付着した場合でもスケールを直ちに洗浄する機能を持つ画期的な薬品素材「ドリームポリマー®」を開発し、本素材を配合したボイラ薬品の適用を拡大しています(2015年度の実績は約600件)。その優れた性能を活かし、さらなる省エネルギーを目指して、プラント技術やセンシング技術と組み合わせた水処理システムの構築に取り組んできました。
「テレマックNEO™」では、独自開発した逆浸透膜給水ユニット「ベストミックス®RO」による給水水質改善を省エネ手法の一つとして提案します。本装置は従来の軟水器では対応できない原水成分(シリカ、腐食性イオン)を除去可能で、スケールや腐食の要因を低減することができ、ドリームポリマー®配合の水処理薬品と組み合わせることでボイラ設備を常に清浄な状態に保ち、エネルギーロスを最小化します。また、軟水器が不要なシステム構成を可能とし、水量自動調整や自動洗浄の機能を付加したことで維持管理も容易になりました。さらに、IT・センシング技術を活用した水処理薬品管理サービス「S.sensing®」を標準装備し、水質や処理効果をリアルタイムに監視することで、ボイラ設備全体での水処理管理の最適化を実現します。
「テレマックNEO™」はこれらの商品・サービスを「一括契約」の形で提供するため、初期投資が不要で、直ちに水処理を開始することができます。また、当社商品である薬注制御ユニット、硬度リークセンサー、給水用の脱酸素装置等を用いて、お客様の設備や水質条件に合わせた最適な処理システムを構築することで、省エネルギーはもとより、ボイラ水のブロー削減による節水や省コスト、さらには設備の安定稼働や工場のBCP対応等にも貢献します。
今後当社では、国内はもとより、ボイラ設備の安定運転ニーズが高まる海外でも「テレマック NEO™」の適用を推進するとともに、ボイラから冷却水へと「テレマック NEO™」のサービス領域を拡大し、お客様の「安全・安心」のニーズに応える水処理を幅広く提供していきます。
【用語説明】
【参考】関連プレスリリース
以 上