栗田工業(本社:東京都中野区 社長:門田 道也)はこのたび、水処理薬品事業においてセンシング技術を活用した水処理管理サービス「S.sensing®」の監視、解析等の機能を刷新し、グローバル展開を本格化します。
当社は現在、水処理のサービスの在り方を大きく変化させています。IT・センシング技術をお客様にご提供するソリューションの基盤と位置付け、独自のシステムで水処理の状況を見える化することで、お客様の設備の安定操業や生産性向上、環境負荷低減など、より質の高い課題解決を目指しています。その一環として、水処理薬品事業では2013年12月より新たな水処理管理サービス「S.sensing®」の運用を開始しました(*)。本サービスは、センシング機器をお客様の工場設備に取り付け「計測」「解析」「制御」「監視」の各技術を組み合わせたシステムによりリアルタイムに最適な水処理を行うものです。これまでは国内中心にサービスを展開してきましたが、急速な海外市場の拡大に対応し、当社グループとして統一された水処理サービスをグローバルに実現するため、通信環境の整備・拡充や、付加価値の高い情報サービスの提供に取り組んでまいりました。
今回の機能刷新では、収集データの価値を高めるため、時系列に蓄積したデータの多角的・統計的な自動解析機能を強化するとともに、遠隔監視の状況や経時的な変化をお客様とわかりやすく共有することを目的に、管理画面の仕様・内容を「S.sensing® WEB(顧客ポータル)」として一新しました。世界共通のポータル画面は視認性と操作性に優れたフラットデザインを採用し、工場内の設備全体を俯瞰的に、水処理の状況を一目でわかりやすく表示しています(補足資料1参照)。
また、世界共通のデータ収集端末として「S.sensing®GW」を新たに開発。お客様の水処理設備や薬品注入制御機器に接続することで、世界中の水処理データを自動収集し、クラウド上に蓄積します(補足資料2参照)。通信回線も既存の仕様から刷新することで、世界中の現場データをリアルタイムに遠隔監視でき、低コスト通信が可能になりました。お客様には、自工場にかかわる計測データと水処理状況をインターネットを介して、いつでもご確認いただくことができます。
海外において、「S.sensing®」の適用は中国、東南アジアで先行していましたが、今回のシステム拡充により、今後は欧州や北南米を含めた30ヵ国、約10,000の拠点での展開を目指していきます。現状、海外では当社グループの担当エリアが広範囲な地域・国もあり、S.sensing®のサービスを通して営業効率の向上はもとより、よりスピーディーなお客様の課題解決を推進し、世界各地域の水処理薬品の営業拠点を活用して統一された水処理ITソリューションをグローバルに提供することで、日本、アジア、欧州、北南米の世界4極での水処理薬品サービス体制を確立していきます。
*「S.sensing® WEB」の画面(イメージ)
*写真:S.sensing®GW
(参考図)S.sensing®の仕組み
以 上