栗田工業株式会社(東京都中野区、社長:門田 道也)と、Fracta Leap株式会社(東京都新宿区、社長:北林 康弘)の共同で水処理産業のデジタル変革を目指す「メタ・アクアプロジェクト*1」にて、水処理プラントの「設計自動化ソリューション」を開発・運用しています。
この度、昨年11月にリリースをした「配置設計アプリケーション」に加えて、「装置構成アプリケーション」と「工事計画アプリケーション」のβ版*2をリリースし、運用を開始しました。
本プロジェクトでは、電子産業をはじめとするお客様からの「ご依頼からプラント立ち上げまでの納期短縮ニーズ」に応えるべく、提案スピードの飛躍的向上と設計時間の抜本的削減を目指しています。水処理の「設計自動化ソリューション」の開発・運用に向け、今回リリースした「装置構成アプリケーション」「工事計画アプリケーション」に加え、既に運用を開始している「配置設計アプリケーション」、さらに今夏に「ブロックフロー作成アプリケーション」のβ版のリリースにより、水処理プラントの基本設計*3の主要工程が網羅できる予定です。
これら一連の自動設計アプリケーションを運用することで、基本設計の業務量は約6割が削減され、併せて、所要期間も約4割が短縮される見通しです。
今回リリースされた2つのアプリケーションの特長は、下記の通りです。
装置構成アプリケーション
1.入力した水量・水質情報から必要となる水処理装置の構成を、アルゴリズムによって複数パターン提案
2.複数パターンの比較検討に有用なイニシャルコストやランニングコスト等の評価指標も併せて提示
3.これまで探索できなかった幅広いパターンの同時検討が可能
工事計画アプリケーション
1.工事の作業順序、作業員数の配分、スケジュール等をアルゴリズムで自動生成
2.スケジュールと連動する形で、機器の据え付けなどを視覚的に表現
3.納期遵守かつリソースやスケジュールに無理がない工事計画の検討が可能
なお、Fracta Leapでは、自動設計アプリケーションの事業進展に伴い、組織体制を拡充しており、アーキテクト/テックリード、数理最適化エンジニア、データエンジニア、プロダクトマネージャー、事業開発リーダー、などのプロフェッショナル人材を積極的に採用しており、今年は正社員30~40名の体制とする予定です。
注
*1「メタ・アクアプロジェクト」… 持続可能な水処理インフラの実現に向けて、デジタル技術による抜本的な生産性改善を目的とするFracta Leapと栗田工業の共同プロジェクトです。AI・IoT技術などを用いて、水処理プラントの設計・生産及び運転管理のスマート化(効率化・高度化)を推進しています。詳細は、2020年8月20日付のプレスリリース(https://news.kurita-water.com/press200820)をご参照ください。
*2「β版」…ソフトウェアの正式版を配布する前に、主に試用のために提供されるバージョンのこと
*3「基本設計」…プラントの要件に基づき、必要な設備やその配置等の大枠を決定し、各種概略的な図面に落とし込む作業のこと
【栗田工業の概要】
【Fracta Leapの概要】