栗田工業株式会社(本社:東京都中野区 社長:江尻 裕彦)は、本日開催の取締役会において、以下のとおり、2022年10月31日に公表した2023年3月期通期(2022年4月1日~2023年3月31日)の業績予想を修正することとしましたので、お知らせいたします。
1. 減損損失の計上
2023年3月期通期において、米国において水処理薬品事業および水処理装置事業を展開している連結子会社のクリタ・アメリカ, Inc.の水処理薬品事業において、のれんの減損損失76億円を計上する見込みとなりましたので、お知らせします。のれんは、毎年または減損兆候が存在する場合はその都度、減損テストを実施しており、クリタ・アメリカ, Inc.(水処理薬品事業)ののれんの減損損失は、使用価値と会計上の簿価を比較することにより算出しております。使用価値は、予測される将来獲得キャッシュ・フローを、適切な割引率で割り引くことによって算出しますが、米国では、当連結会計年度に入り、インフレ抑制のための政策金利の引き上げがあり、使用価値算出に使用される割引率が、10.8%(前年同期9.5%)に上昇しました。また、将来獲得キャッシュ・フローについては、新型コロナウイルス感染拡大後の米国の水処理薬品市場の変動、物流混乱や物価高騰の影響を受けた当連結会計年度を含めた過去の業績達成状況を踏まえ、慎重に見積もりを行い、下方修正しました。これらの結果、使用価値が会計上の簿価を下回ったため、減損損失を認識しております。
(1)2023年3月期通期 連結業績予想の修正(2022年4月1日~2023年3月31日)
(単位:百万円)
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売上高 |
事業利益 |
営業利益 |
税引前利益 |
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
基本的1株当たり当期利益(円 銭) |
前回発表予想(A) |
350,000 |
39,000 |
38,000 |
39,000 |
27,600 |
245.56 |
今回修正予想(B) |
344,600 |
38,500 |
29,000 |
30,100 |
20,100 |
178.83 |
増減額(B–A) |
△5,400 |
△500 |
△9,000 |
△8,900 |
△7,500 |
- |
増減率(%) |
△1.5 |
△1.3 |
△23.7 |
△22.8 |
△27.2 |
- |
(ご参考)前期実績(2022年3月期通期) |
288,207 |
32,944 |
35,734 |
30,079 |
18,471 |
164.38 |
(注)事業利益は、売上高から売上原価ならびに販売費及び一般管理費を控除した恒常的な事業の業績を測る当社グループ独自の指標です。 IFRSで定義されている指標ではありませんが、財務諸表利用者にとって有用であると考え、自主的に開示しております。
(2)修正の理由
2023年3月期通期の業績につきましては、国内外の精密洗浄事業を中心として売上高が見通しを下回る見込みです。これに伴い、事業利益も見通しを下回るほか、「1.減損損失の計上」に記載ののれんの減損損失計上などにより、営業利益以下の各段階利益についても見通しを下回る見込みです。
なお、配当予想については変更いたしません。
(注)本業績予想は、現時点で入手可能な情報に基づき当社が判断したものであり、様々な要因の変化により実際の業績とは異なる場合があります。
以 上